イールドギャップは誤解されやすい?! 正しい理解が必要な理由は

イールドギャップは誤解されやすい

イールドギャップとは、投資の利回りと長期金利の差を示しています。たとえば、投資の利回りが7%、借入時の長期金利が4%であれば3%分がイールドギャップになります。
ただし、これはあくまで単純計算をした場合の数字で、実際にはずれがあることに注意が必要です。3%分がそのまま利益になるわけではなく、どの程度の期間で返済をするのか、空室率などのリスクがどうなるかまで考えなければ正確なイールドギャップは求められないからです。
本質を理解しないと投資のはずが赤字を抱える可能性も出てくるのです。

家賃収入と借入金返済の差がイールドギャップ

イールドギャップは誤解されやすい
不動産収入を得るためには家賃収入などの収入面と、借入金返済などの支出のバランスが重要になってきます。主な収入である投資の利回りと、と借入金返済の返済金利を比較したものがイールドギャップであり、イールドギャップの数字がプラスになれば黒字の投資になることが多く、マイナスになれば赤字になります。
短期で返済する計画を立てて不動産の転売を目指す場合など、売却収入で補う投資でない限りはイールドギャップをプラスにする必要があります。
そのため、わかりやすい指標としてイールドギャップで黒字が高い方が良い物件と見ることも可能なのです。

誤解を招きがちなのは必要な経費や返済のスケールを忘れがちなこと

不動産投資は100%家賃などが確保できるわけではなく、入居率などが低ければ収入が低下します。運営に費用な経費が形状されていないのもポイントです。また、返済の利回りが低くても短期間で返済を目指す場合は毎月の支払い金額は増加します。
実際に不動産投資をする上で、収入は実質的な稼働率と各種手数料を差し引いた数字で計算することは必須になります。また、借入の契約によるものの、金利のみを見て契約すると短期返済が必要になって年間の返済額が大きくなるなど収支のバランスが崩れやすくなるのです。
そのため、ローン定数K(単位%)を用いてより現実的なイールドギャップを求める手法が存在します。
ローン定数K(%)=年間元利返済額÷借入総額(残高)になります。
表面利回りではなく空き室率や費用などを差し引いた実質の利回りであるFCRとローン定数Kを比較して初めて本当の数字がわかるのです。
ローンの金利が高くても、長期返済が可能であればローン定数Kを下げることができます。
短期の赤字を飲めない限りは多少長期返済になっても黒字を出し続けた方が安定した家賃収入を見込めることが多いのです。

まずは1.5%以上のイールドギャップを目指す

不動産投資は長期にわたって行うものであり、短期で収益をあげるのは難しい仕組みになっています。
実質利回りとローン定数Kを利用すれば正しいイールドギャップを把握できますが、もちろん高いほど利益はあがります。ただし、余り利益が高い場合は何かしらのリスクがあり、見落としが発生している場合があります。
入居者が集まりにくいから物件の価格が安くなるなど、不動産の評価にはさまざまな要素が絡んでいるからです。
まずは1.5%以上のイールドギャップを目指し、小額でも利益をあげていくのが不動産投資の基本になります。
不動産投資のイロハを教えてくれる存在がいれば、実際にどの程度の数字を確保できているのかを把握し、手法などを学んでいくのがおすすめです。